女性は必ず訪れる更年期。
さまざまな症状があると思いますが、実際どういうものかご存じでしょうか?
もちろん個人差はありますが、一般的に聞く更年期について解説します。
1,更年期とは
一般的に、月経が1か月以上来なくなる閉経前後の5年間を更年期と呼びます。
日本人女性の閉経は平均50歳といわれているので、40代半ば~50代半ばの10年間が更年期に当たります。
また、更年期には3段階あるといわれています。
閉経に向けて心身の変化が生じ始める、30代後半~40代半ばのプレ更年期。
閉経前後の5年間、40代半ば~50代半ばの更年期。
基本的には心身が落ち着きを取り戻すようになりなる、50代半ばのポスト更年期です。
2,月経と更年期の関係
更年期が閉経前後の5年間と書きましたが、なぜ月経と関係があるのでしょうか。
月経と更年期の関係を説明する前に、生理の仕組みについて簡単に説明します。
女性は、卵巣の中にある数十万個ほどのたくさんの卵胞(卵子のもと)は、毎月1個ずつ卵巣の中で成熟していきます。
その過程で、エストロゲン(卵胞ホルモン)というホルモンが分泌され、精子が子宮内に入りやすいように環境を整える「卵胞期」、卵胞から卵子が排出される「排卵」が起こります。
排卵後は「黄体期」と呼ばれ、卵胞から少量のエストロゲンとプロゲステロン(黄体ホルモン)という女性ホルモンが分泌されます。
プロゲステロンによって子宮内は受精卵が育ちやすい環境に整えられます。排卵後に受精が成立しない場合はプロゲステロンの分泌が止まり、排卵から約14日後に子宮内膜がはがれて血液とともに排出される「月経」が起こります。
そして、加齢にともない、毎月の排卵で減ってゆく卵胞の数の減少や卵巣の機能低下によって、閉経がもたらされます。
卵胞はプレ更年期と呼ばれる37、38歳を過ぎたころから急速に減少し、更年期である50歳でほぼ消滅すると言われています。
卵胞の減少や、加齢による卵巣の機能低下が脳でコントロールされている女性ホルモンの分泌をおかしくさせてしまい、自律神経の働きが乱れてしまうことによって、プレ更年期や更年期が起こります。
3,更年期のサインってあるの?
月経が1か月以上来なくなる閉経が1つの目安にもなりますが、ほかにもさまざまな症状があります。
一つ一つの症状については別の記事で詳しく書きますが、今回は簡単に紹介します。
・月経不順
卵胞の数が減ってくると、月経周期が短くなっていきます。ホルモンの分泌量が少なくなることで、脳がもっとホルモンを分泌するよう指令を出してしまうのです。
さらにホルモンの分泌量が少なくなると、日数が短かったり、月経量が減る、増えるなどの下系不順が起きます。
・肌が突然熱くなったり、斑点ができる
自律神経の乱れが原因とされていますが、更年期に入ると、約85%の女性が体や肌のほてりを経験するそうです。
・気分の浮き沈みが激しい
更年期の間に女性が心の病になる確率は、通常の2~4倍に上がるそうです。
こうした、気持ちの浮き沈みにも自律神経が関係しているといわれます。
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